COLUM コラム

2016年 11月 14日

その他

遺伝子検査の結果を正しく捉え、活かしましょう⑤オッズ比の掛け算

前回は、オッズ比を掛け合わせたものが実際の発症リスクとは異なる場合がある、ということを解説しました。

今回はその具体例を紹介します。

肺がんに関連する遺伝子に「TERT」と「TP63」という遺伝子があります。

TERT遺伝子が変異している場合発症リスクは1.27倍、つまりオッズ比は1.27倍です。TP63遺伝子のオッズ比は1.31倍です。

この二つのオッズ比をかけると約1.66倍になります。

しかし、実際にふたつの遺伝子が変異している場合の発症リスクは4.26倍と大きく隔たりがあります。

このように、オッズ比を掛け算した数値と実際の発症リスクは一致しないことが多いです。

このような事実があるにも関わらず、オッズ比の積を発症リスクとして報告している遺伝子検査商品もありますので注意が必要です。

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